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2023.10.25  犬と猫の多頭飼いって楽しいの?┃多頭飼いの魅力と注意点

日本で犬や猫を飼っている方のおよそ33%は多頭飼いをしているというのはご存じでしたか?2頭以上の犬や猫との暮らしはいろいろと大変なのでは?と思われるかもしれませんが、実は、たくさんのメリットや魅力があります。

ここでは、犬と猫の多頭飼いについて、その魅力や注意点などを紹介します。

■目次
1.多頭飼いする魅力とは
2.多頭飼いの注意点
3.多頭飼いの届け出
4.多頭飼いを成功させるポイント
5.まとめ

多頭飼いする魅力とは

そもそも、多頭飼いとは同種の動物を2頭以上飼うことを指します。

飼い主さんにとってはどの子も可愛くて、まさに両手に花。性格の違いを楽しんだり、動物同士のやり取りを見てほっこりしたりと、多くの魅力があります。

犬の場合

多くの犬は遊ぶことが大好きです。
しかし生活環境によっては、独りの時間が長くなることもあり、犬によってはそれがストレスとなって舐性皮膚炎や分離不安症などを起こしてしまうことがあります。
しかし、仲良しの同居犬がいれば、たくさん遊ぶことができ、また運動にもなるため、精神的にも肉体的にも犬にとって大きなメリットとなるでしょう。

猫の場合

猫は本来、個々のテリトリーを必要とし、1日におよそ16時間(猫によっては13時間~18時間)も眠るため、独りの時間が長くても気にすることはあまりありません。

しかし、犬と同様他の猫たちと遊ぶことで運動不足やストレスを解消できます。また、昼間に活動することで、夜中の運動会を防止することもできるかもしれません。比較的仲が良ければくっついて寝てくれるので、冬の寒さ対策も心配が少ないでしょう。

子犬や子猫の場合

3週齢~12週齢の時期は社会化期と呼ばれます。この時期に他の犬や猫、人と遊びマナーを学ぶことは、安定した心の形成と問題行動の予防にとても大切です
また、元気いっぱいの子犬・子猫の相手をするのは結構大変なものです。動物同士でも遊んでもらえるとエネルギー発散ができ、甘噛みやいたずらを減らすことも期待できます。

多頭飼いの注意点

もちろん、多頭飼いの生活は楽しみだけで満ちているわけではありません。

コスト的な面での負担は当然増加します。食事、医療、ケアなど、飼育する頭数分のコストが増えることを考慮する必要があります。
また、2頭以上の犬や猫を飼う際には、その動物の特性やそれぞれの個性を把握し、ストレスを与えないよう配慮が必要です。

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犬の場合

犬は群れを作って生活する動物ですが、犬種によって体の大きさや性格の特徴が異なります。また性別や年齢の組み合わせも相性に影響します。それぞれの犬が持つ好みや性格を理解した上で、先住犬の特性を考慮して新しい犬を家族に迎え入れることが大切です。

仲があまり良くない場合、部屋を分けたり別々に散歩に行くなどの配慮が必要になるので、迎える前によく検討しましょう。

猫の場合

猫は些細な環境の変化でストレスを受けやすく、そのストレスがかかりすぎると特発性膀胱炎などの病気になってしまうこともあります。そのため、広さはもちろん、高低差のあるキャットタワーや、猫たちが隠れたりくつろげるようなスペースをたくさん作ってあげることも重要です。

原則として、トイレや水飲み場などの生活資源は「頭数+1個」以上が必要です。

また、同居猫の頭数が多いほど、オス猫の尿スプレー行動の発生率が高くなると報告されています。3〜4頭以上に増やす場合は特にストレスへの配慮が大切です。
ちなみに初めから多頭飼いを検討する場合は、兄弟猫を迎えるのが一番おすすめです。

多頭飼いの届け出

犬や猫を多頭飼いするときに届け出が必要になる場合があるということをご存じでしょうか?
この届け出は、動物の保護、環境の保護にありいろいろな理由で飼えなくなった場合やお世話できなくなった場合などに、放置されてしまうことのないようにこの条例があります。

当院のある茨城県でも、飼い犬又は猫(いずれも生後90日以内のものを除く)が10頭以上になった場合、多頭飼養届を動物指導センターへ提出しなければなりません。
茨城県の多頭飼養届に関してはこちらをご覧ください

自治体によって内容が異なるので、詳しくはご自身が住んでいる自治体のホームページを確認してみましょう。

多頭飼いを成功させるポイント

先住犬や猫に新しい家族を紹介する場合には、個々の性格に適した方法でゆっくりとステップを踏んで行いましょう。

犬同士の場合には必ずリードをつけ、十分な距離をとりながらお互いのにおいをかがせるとよいでしょう。

猫同士の場合には、すぐには対面させず、まずはドア越しに臭いを確認できる程度の距離をとりましょう。また、お互いの臭いのついた毛布などを交換し、互いの存在を認識させる方法も良いでしょう。

新しくわんちゃんを迎えたら
新しく猫ちゃんを迎えたら

まとめ

犬や猫の多頭飼いは、多くのメリットや魅力があるとともに様々な配慮と準備が必要です。必要な知識と情報を把握した上でご検討ください。

また、お困りの際は当院にお気軽にご相談ください。

茨城県下妻市・筑西市・八千代町を中心に診察を行う 稲川動物病院
0296-30-1311