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2024.02.05  猫の粗相について|原因はストレス?病気?

みなさんは気がつかないうちに愛猫が粗相をしていたという経験はありませんか?
今の時期はこたつを出すとおしっこをしてしまうという話もよく耳にします。布団やマット等への粗相がよく起こりますが、洗濯が大変で頭を悩ませている飼い主様も多いのではないでしょうか。

猫はトイレをよく覚える動物というイメージもあり、粗相をした際には叱ってしまう飼い主様もいらっしゃるかもしれません。しかし実は、病気が原因であったり、繊細な性格故に環境の変化やトイレに対する不満からトイレを失敗していることがほとんどで、トイレを覚えていないわけでも、飼い主を困らせようとしているわけでもありません。

そこで今回は、猫の粗相について詳しくご紹介していきます。

■目次
1.粗相をしてしまう原因
2.粗相をしてしまったときの対処法
3.予防法やご家庭での注意点
4.まとめ

粗相をしてしまう原因

猫が粗相をしてしまう原因は多岐にわたります。

・トイレ環境の問題:トイレが不衛生、トイレの場所が落ち着かないなど
・ストレス:環境の変化、来客、騒音など
・加齢:認知症、関節炎による痛みなど
・病気:膀胱炎、尿石症、腎臓病、糖尿病など
・未去勢、未避妊:マーキング行動

粗相をしてしまったときの対処法

まず、愛猫が粗相をしたからといって叱りつけるのはやめましょう
叱りつけてしまうと、おしっこをする行為自体が悪いことだと勘違いして、トイレを我慢してしまいおしっこの病気を引き起こしたり、隠れて排泄するようになり粗相が増える恐れがあります。

また、粗相をした場所におしっこのにおいが残ってしまうと、そこをトイレと勘違いをして同じ場所で粗相をしてしまう可能性があります
そのため、粗相をした場所がカーペットやカーテンであればすぐに洗濯をする、フローリングや家具など洗えないものには熱湯をかけたりクエン酸水や酵素系の洗剤で拭き取る、よく排泄してしまう場所があれば、そこをビニールシートやペットシーツで覆うなどして、なるべくにおいが残らないように工夫しましょう

予防法やご家庭での注意点

まずはトイレの設置場所や大きさ、数(理想は飼育頭数+1個)などを見直して、常に清潔で、落ち着いて排泄ができるトイレ環境を保つように心がけましょう

高齢猫の場合は関節炎があるとトイレまで行くのが億劫で粗相してしまうことが多いため、なるべく愛猫が普段から過ごしている場所の近くにトイレを置き、入り口の段差も入りやすいようにしてあげましょう
認知症がある場合にはおむつを使用するのも一つの手ですが、長時間の着用は膀胱炎の原因になるのでこまめな交換が必要です

また、おしっこの病気は、おしっこが膀胱に長く留まることで起こりやすくなります。そのため、トイレを我慢させないようにアクセスしやすい場所にトイレを設置するなどの工夫をしましょう。

万が一多飲多尿や血尿、頻尿などの症状がみられる場合は、腎臓病や膀胱炎などの病気が原因で粗相をしている可能性が考えられます。そのため、粗相以外にもおしっこに異常がみられる場合には、なるべく早めに動物病院を受診するようにしましょう。

猫の膀胱炎についての記事はこちらから

まとめ

猫の粗相は病気が原因の場合もあれば、トイレ環境の問題やストレス、加齢など、多岐にわたります。特に病気が原因の場合、治療が遅れると悪化してしまう可能性があるため、早期発見が望まれます。
愛猫の粗相が続くなど、なにか気になることがあればお気軽に当院までご相談ください

茨城県下妻市・筑西市・八千代町を中心に診察を行う 稲川動物病院
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