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2024.02.05  犬のクッシング症候群|肥満・脱毛・おしっこが増える病気です

愛犬が水をたくさん飲んだり、おしっこを多量にしたりする様子や脱毛などの症状が見られることはないでしょうか。それらの症状は様々な病気の兆候として現れますが、その1つとしてクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)が挙げられます。

クッシング症候群とは、ホルモン疾患の1つです。腎臓の近くにある「副腎」という臓器から副腎皮質ホルモン(コルチゾール)が過剰に分泌されることで、全身の臓器に影響を及ぼす疾患です。

今回は、犬と猫のクッシング症候群について、症状や原因、治療法などを詳しくご紹介していきます。

■目次
1.原因
2.症状
3.診断方法
4.治療方法
5.予防法や飼い主様が気を付けるべき注意点
6.まとめ

原因

クッシング症候群を引き起こす主な原因は、副腎皮質の働きを促す下垂体という器官に発生する腫瘍です。この腫瘍のほとんどは良性ですが、大きくなることで神経症状の原因になる場合があります。また、稀に悪性であることもあります。

さらに、副腎の腫瘍や長期にわたる副腎皮質ホルモン(ステロイド)の投与によって、発生することもあります。

症状

クッシング症候群の初期では、次のような症状が見られます。食欲があるため、飼い主様が病気と気付いていないことも多いです。

飲水量の増加
尿量の増加
かゆみを伴わない左右対称性の脱毛、薄毛
腹部の膨らみ(肥満と見分けにくい)
食欲の増加
体重の増加
皮膚病にかかりやすい

症状が進行するにつれて、筋力の減少や皮膚が薄くなったり、血栓ができやすくなったりすることで、突然死の原因に繋がる場合もあります。

また、クッシング症候群は他の疾患を誘発しやすく、具体的には、糖尿病、膵炎、感染症(皮膚炎や膀胱炎)などにかかりやすくなる特徴があります。

皮膚病についての記事はこちらから

診断方法

年齢や症状、投薬歴からクッシング症候群の疑いがある場合は、血液検査や尿検査、X線検査、超音波検査などの一般検査、さらに、ACTH検査、低用量デキサメタゾン抑制試験という特別な検査を実施します。

また、クッシング症候群と診断された場合は、下垂体腫瘍や副腎腫瘍の有無を確認するため、さらに詳細な超音波検査やCT検査、MRI検査などを行うこともあります。

治療方法

過剰に分泌される副腎皮質ホルモンをコントロールする飲み薬を用いた方法が主流となります。

副腎腫瘍や一部の下垂体腫瘍が原因の場合、放射線治療や副腎を摘出する手術を検討する場合もあります。

予防法や飼い主様が気を付けるべき注意点

腫瘍が原因で発症するクッシング症候群の予防は困難です。
ステロイドによる同疾患を防ぐためには、獣医師の指示に従い、正しい方法でステロイドを使用することが重要です。

また、クッシング症候群にかかってしまった場合は、副腎皮質ホルモンを適切に管理するために定期的な検査(ACTH検査など)を受け、適切な投薬量を見極めることも大切です。

まとめ

クッシング症候群は完治させることの難しい疾患ですが、早めに適切な治療を始めることで体に起こる不調を緩和し、合併症を予防することも期待できます
飲水量が増えたなど、愛犬に何らかの症状が見られたときには、動物病院で早めに受診することをおすすめします。

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