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2023.05.22 茨城県の猫を保護する地域活動と野良猫を新しく迎え入れる際の注意点について

地域猫活動や保護猫との接し方などについて知らない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、猫を保護する地域活動について詳しく紹介し、野良猫を新しく迎え入れる際の注意点も解説していきます。


地域猫活動とは|野良猫との共生を目指す地域活動

地域猫活動は、地域の住民と飼い主のいない猫との共生を目指す活動のことです。
茨城県では、「茨城県犬猫殺処分ゼロを目指す条例」に基づいて、以下のような様々な取り組みを行っています。

・野良猫を保護し不妊去勢手術を行う
・不妊手術した猫を地域猫として食事と場所を与える
・トイレを設置し、糞尿トラブルを防ぐ

地域猫活動の取り組みにより、猫と人間の双方にとって住みやすい環境を作ることができます

動物病院も不妊去勢手術を行うことで地域猫活動に協力していますが、受け入れ体制や料金設定は病院により異なります。
当院では飼い猫と区別なく同料金で行っております。ご不明な点はお気軽にお問い合わせください。

当院へのお問い合わせはこちら

地域猫活動を行う理由

地域猫活動が必要な理由は以下の通りです。

・お腹をすかせた猫を助ける
・猫が増えすぎないように管理する
・増えすぎた猫によって住居が傷つけられるのを防ぐ
・糞尿や鳴き声によって人間が感じるストレスを減らす
・交通事故や感染症で命を落とす猫を減らす 

十分な食事を摂取できないことが多い野良猫の寿命は3年程度です。
また、子猫や繁殖期のケンカ・交尾に関連した事故や感染症の発症事例も多いため、避妊去勢をする事で被害を減らすことができます。

地域猫活動は、野良猫を助けたい人にとっても、野良猫によるストレスを感じている人にとってもメリットがある活動です

野良猫が増えすぎると起こるトラブル

地域猫活動では、野良猫が増えすぎないように管理していますが、なぜ野良猫が増えすぎると良くないのでしょうか。

野良猫が増えすぎると起こるトラブルは以下の通りです。

・鳴き声によるストレス
・糞尿の匂いによるストレス
・住居を傷つけられる
・野生動物を住宅周囲に持ち込まれる
・生態系が乱れる

こうしたトラブルにより、ストレスを感じたり、心ない人が猫に対して虐待を行ったりすることも考えられます。

地域猫活動は、このようなトラブルを未然に防ぐために重要な取り組みです

野良猫を保護する際の注意点

野良猫を保護して家に迎え入れる際の注意点は以下の通りです。

・動物病院で健康診断を受ける
・ノミ、ダニの駆虫を行う
・感染症がないかチェックする
・先住猫との相性を見ながら、徐々に接触させる

野良猫は、様々な感染症を持っている可能性があります。ノミに多数寄生されていることも多いため、家に迎え入れる前に動物病院を受診し、健康状態をチェックしましょう。

また、先住猫がいる場合には、いきなり一緒の空間で生活させるのは控えましょう。
猫は縄張り意識が強く、他の猫が家に侵入してきたことに多大なストレスを抱えてしまうことも考えられます。

生活空間を分けて徐々に慣らしていくようにしましょう。

新しく猫ちゃんを迎えた際の注意点などはこちらでも解説しています

まとめ

本記事では、地域猫の保護活動について解説してきました。地域猫活動は人と猫の双方が共生していくために必須の活動です。

外猫に食事を与えて避妊去勢をせずに繁殖を放置する事は、不幸な猫を増やすことになり、動物愛護に反する行為となるため、地域猫活動の取り組みについて理解し、野良猫との付き合い方を考えておきましょう。

茨城県下妻市・筑西市・八千代町を中心に診察を行う 稲川動物病院
0296-30-1311

【参考文献】
茨城県地域猫活動ガイドブック
https://www.city.takahagi.ibaraki.jp/data/doc/1617155392_doc_13_4.pdf