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2024.06.21  愛猫に血尿が見られる|考えられる原因と対策は?

血尿は猫の泌尿器疾患の症状として、比較的よく見られます。考えられる原因は多岐にわたりますが、膀胱炎によるものが多いため、日頃から予防策を講じておくことが大切です。

今回は猫の血尿について、考えられる原因や対策などをご紹介します。

■目次
1.血尿の原因を知ろう
2.血尿が見られたらどうする?
3.愛猫の血尿を予防するために
4.まとめ

血尿の原因を知ろう

血尿の原因には、以下のようなものが考えられます。

・尿路感染症
・尿路結石
・ストレスによる膀胱炎
・全身性の病気の可能性
・泌尿器系の腫瘍
・外傷や事故による尿路の損傷

血尿の原因においては膀胱炎(感染症・結石・ストレス性などの合計)が約9割を占めています。
膀胱炎では、猫自身が排尿痛や腹痛・不快感・ストレスを感じるほか、雄猫では特に尿道閉塞を起こすリスクがあるため、早めに気づいて治療することが大切です。

血尿が見られたらどうする?

まずは動物病院を受診しましょう。新鮮な尿が採れれば、一緒に持参すると良いです。
問診では飼い主様に以下のような内容を伺います。

・症状はいつから見られるか
・頻尿があるか
・粗相をしていないか
・1回あたりのおしっこの量は多いか少ないか
・多飲多尿が見られるか
・便は出ているか
・ストレスになるような出来事はなかったか
・事故にあったか
・普段の食事の内容 など

次に、尿検査や必要に応じて画像検査、血液検査などを行い、それらの結果をもとに総合的に診断をし、治療方法を選択します。

愛猫の血尿を予防するために

膀胱炎による血尿を予防するためには、おしっこを我慢させないことと、飲水量をしっかり確保することが大切です。

<自宅でできる血尿予防>

・トイレを清潔に保つ
・猫の頭数より1つ多くトイレを設置する
・水を飲むための器を猫が好む材質にする
・器の大きさを飲みやすい器に変える
・飲み水を置く場所を増やす
・冬場は飲み水をぬるま湯に変える
・元々水をあまり飲まない子はウェットフードを取り入れる

特に、冬場や高齢猫では飲水量が減ってしまう傾向にあるため、注意しましょう。

また、トイレ掃除をするタイミングで尿の量を確認したり(猫砂の場合は塊の大きさで量を判断)、トイレに行く回数やトイレの滞在時間を観察したりすることで、いち早く愛猫の異常に気づくことができます。

猫砂を使っている場合は、おしっこの色の変化に気が付かない事も多いものです。そのため、基本的に1年に1回、高齢猫では半年に1回くらいのペースで定期的に健康診断を受け、早期発見に努めるようにしましょう。

まとめ

猫の血尿を予防するためには、ご自宅での飼い主様のサポートが欠かせません。しかし、どんなに気をつけていても完全に予防することは難しいため、日頃からよく愛猫のトイレ事情を確認し、異変に気がついたら早めに動物病院を受診するようにしましょう。

 

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