2023.01.24 予防にはワクチン接種が有効│犬や猫の感染症について
犬や猫も感染症にかかってしまうことがあります。
発症しても多くの場合は免疫力により治癒しますが、重篤化してしまうこともあるため注意が必要です。
今回は犬や猫に多い感染症について、症状や治療法、予防法などを解説します。
犬や猫で多い感染症
犬や猫では次のような感染症がよく見られます。
ケンネルコフ
ケンネルコフは犬の呼吸器感染症です。
犬伝染性気管気管支炎とも呼ばれます。特に子犬で発症が多く見られます。
感染力が強く、飛沫感染により容易に伝染します。
発症すると咳やくしゃみ、鼻水が症状として見られます。
原因となる病原体は犬パラインフルエンザウイルス、気管支敗血症菌、アデノウイルス2型、マイコプラズマなどであり、これらが単独あるいは複合感染することで引き起こされます。
猫ウイルス性鼻気管炎
猫ウイルス性鼻気管炎は猫ヘルペスウイルスによって引き起こされる猫の感染症です。
発症すると、発熱やくしゃみ、鼻水、目の腫れ、目ヤニなどを引き起こします。
一度症状が良くなったとしてもウイルスが神経節に潜伏感染してしまうため、再発や他の猫へ伝染してしまうことがあります。
猫カリシウイルス感染症
猫カリシウイルス感染症は猫カリシウイルスによって引き起こされる猫の感染症です。
猫ウイルス性鼻気管炎と同様の発熱やくしゃみ、鼻水などの症状の他、舌や口腔内に潰瘍や水泡を形成することが特徴です。
感染症の治療法
ケンネルコフや猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症の基本的な治療は対症療法と二次感染予防のための抗生剤投与です。
通常は適切な治療を行えば回復するケースも多く見られますが、子犬や子猫、免疫不全に陥っている場合などは重症化してしまうこともあります。
症状がひどい場合は入院治療が必要になることもあります。
感染症の予防法
症状のある犬や猫との接触や飛沫により感染は広がります。
そのため、これらの感染症の予防のためには、症状のある動物に近づけないことや、猫では室内飼育を徹底することが大切です。
年1回の混合ワクチンの接種でもこれらの感染症は予防することができます。
混合ワクチンにはいくつか種類があるため、接種のご希望の際は獣医師と相談の上、決めましょう。
まとめ
犬や猫に多い感染症として、ケンネルコフや猫伝染性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症などが挙げられます。
これらの感染症はいずれも適切な治療を行えば回復するケースも多く見られますが、重症化してしまう場合もあるため注意が必要です。
これらの感染症の予防には混合ワクチンの接種が有効です。
接種をご希望の場合は、当院までお気軽にご相談ください。
茨城県下妻市・筑西市・八千代町を中心に診察を行う 稲川動物病院
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