2023.11.28 犬や猫の自宅での防寒対策┃寒い冬を快適に過ごすために
朝晩は特に気温がぐっと下がり、肌寒い日が増えてきましたね。衣替えをしたり暖房器具を準備したりとご自宅での冬支度を進めている方も多いと思いますが、果たして愛犬や愛猫にも防寒対策は必要なのでしょうか。
そこで今回は、犬や猫の寒い時の注意点や、ご自宅でできる防寒対策についてご紹介していきたいと思います。
■目次
1.犬や猫の防寒対策って必要?
2.防寒対策と注意点
3.まとめ
犬や猫の防寒対策って必要?
そもそも防寒対策が必要かどうかは、品種によって大きく異なります。
例えば寒い地域にルーツのある品種(シベリアン・ハスキーやアラスカン・マラミュートなど)は被毛が二重構造をしていて、下毛には保温効果があることから寒さに強いといわれています。しかし、屋外に長時間いることは避けるべきです。
また、短毛種(グレーハウンドやドーベルマン、シャム猫など)は被毛が薄く保温性が低いため、寒い環境には弱いです。
しかし、犬や猫は寒さを感じれば布団に入ったり日なたに移動したりして暖をとり、暑いと感じれば布団から出て涼しい廊下へ移動するなど自ら体温調節を行います。そのため、室温が下がりすぎないように気をつけ、寒い時に入れるような暖かい寝床を用意しておけば、特別な防寒対策はあまり必要ではありません。
ただし、体を丸めたり震えたりしている場合は寒がっているサインなので、しっかりと防寒対策を行いましょう。
また、子犬や子猫、老犬・老猫は体温調節が苦手であることから、積極的な防寒対策が必要になります。
防寒対策と注意点
犬と猫に共通する防寒対策を紹介します。
・エアコンの使用
基本的にはエアコンを使って、犬の場合は18〜22℃、猫の場合は20〜28℃くらいを目安に室温を保ちます。
また、湿度を50〜60%くらいに保ち、脱水にならないよう飲み水を多めに確保することも大切です。もしエアコンの下に長時間いて皮膚がカサカサしている場合は、ただの乾燥なのか皮膚疾患なのかを判別する必要があるため、まずは病院で皮膚の検査を受けるようにしましょう。
特に猫は、トイレが寒い場所にあると排泄を我慢して膀胱炎になってしまうことがあります。トイレや食事場所もなるべく暖かい部屋に設置するようにしましょう。
・ヒーターの使用
人間用のヒーターも犬や猫の防寒対策として使えますが、近づきすぎてやけどをしたり、ヒーターの前に長時間陣取って低温火傷をしたりするリスクがあります。そのため、サークルで囲むなどして近づきすぎないようにし、外出する際は念のため電源を切るようにしましょう。
また、ペット用のヒーターを設置すると犬や猫と同じ高さの空気を暖め、効率的に防寒対策ができます。
・服の着用
洋服も防寒対策になりますが、室内で常時着用していると体温が上がりすぎてしまったり、被毛に毛玉ができたりすることがあります。そのため、洋服はお散歩の防寒対策として取り入れることをおすすめします。
しかし、猫は洋服を嫌がったり自分で脱いでしまう子も多く、無理に着用させることはストレスになります。高齢猫や着用を嫌がらない子には防寒対策として着せてあげても良いでしょう。その場合も、1日1回は脱がせて毛繕いをする時間をとってあげてください。
・健康管理
寒い季節でも定期的な運動は重要です。これは体温を維持し、免疫力を高める効果が期待できます。また、適切な栄養補給は体を温めるために不可欠です。しかし、過剰な食事は肥満を招く可能性があるので注意が必要です。
また、冬に食が進まなかったり飲水量が減ってしまう場合は冷たさが原因のことがあるので、フードや飲用水を人肌程度に温めて与えてみて下さい。
まとめ
犬や猫が寒い季節を快適に過ごすためには、適切な防寒対策が欠かせません。大切なのは、快適な室温と湿度を保つことです。服を着せることや暖房器具の安全な使用、寒さを避けるための居住スペースの工夫など、適切な対策を行い寒い冬を乗り越えましょう。
防寒対策についてお困りの際は当院にお気軽にご相談ください。
茨城県下妻市・筑西市・八千代町を中心に診察を行う 稲川動物病院
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